これをスーパーヘテロダイン(略称・スーパーまたはシングルスーパー、但し古い言い方)方式と呼ぶ。1918年、エドウィン・アームストロング によって発明された。周波数は、入力信号と局部発振器出力の差の周波数に変換される(最近では中間周波数が受信周波数よりも高い場合もあり、その場合には和の周波数という構成もありうる)。なお、スーパーヘテロダイン方式では、受信対象の周波数以外にイメージ周波数も受信してしまう(イメージ混信)欠点があることに注意したい。イメージ周波数の信号を受信しないためには、ミキサに入る前に、フィルタでイメージ周波数を十分に減衰させる必要があるが、最近の受信機、例えば、Bluetoothの受信回路ではイメージリジェクション型のミキサが使われるようになってきており、その必要が無くなってきている。
中間周波増幅器‐この増幅器の目的は、(1)復調可能なレベルまでの増幅、(2)隣接した周波数の不要信号を除去するためのフィルタ機能、(3)入力信号の強弱によって増幅率を可変して復調器への入力信号レベルを一定に保つ自動利得制御(AGC)機能などである。
復調器‐受信する通信方式によって必要な復調機能を備える。ここでは包絡線検波器を
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した。
低周波増幅器‐検波器の出力である可聴周波数信号をスピーカーを鳴らせるレベルまで電力増幅する。
スーパーヘテロダイン以外の回路方式には次のものがある。無線分野で現在の主流は、ダブルスーパーヘテロダイン方式とダイレクトコンバージョン方式である。AM、FM受信機はスーパーへテロダイン方式がいまでも主流である。
ストレート‐受信した高周波信号を周波数変換を行わないで増幅後あるいは増幅せずに検波器に入力し、低周波信号を得るもの。実用上はほとんど用いられない。電子工作キットのAMラジオなどに現在でも見られる。
レフレックス‐高周波信号を1個の真空管・トランジスタで増幅し、検波したのち、再び同じ真空管・トランジスタの入力に戻して低周波の増幅を行うもの。真空管やトランジスタが高価であった時代の受信機によく見られた構成。電子工作キットのAMラジオなどには現在でも見られる。
再生式‐高周波信号の一部を入力側に戻す(正帰還)方式。簡単な回路で高い増幅度が得られる一方で、再生の帰還量が強すぎると発振してしまう欠点がある。意図的に発振を断続(クエンチング)させることで帰還量の調整を不要とした
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があり、超再生と呼ばれる。現在ではほとんど用いられていない。高周波増幅段を持たない構成(並三、並四など)は、帰還量過大で発振した場合に信号がアンテナから電波として放出される―不要輻射となるので、第二次大戦後は製造販売が禁止された。
高周波同調 (TRF) - 高周波増幅を場合によっては複数段持ち、それぞれで同調する方式。
ダブルスーパーヘテロダイン‐スーパーヘテロダインのIFアンプの後に、もう一つミキサと局発を用意して、もう一回周波数変換する方式である。最初のIFを1stIF、局発を1stローカル、二番目のIFを2ndIF、局発を2ndローカルという。二回に分けて周波数を落としていくため1stIF周波数を高くでき、イメージ周波数を離すことが出来るため、簡単なRFフィルタでイメージ妨害に強くできるメリットがある。無線機等で現在、もっとも普及している方式である。なお、理屈上はミキサと局発は数を増やせば増やすほどイメージ妨害を回避でき、段数によってトリプル(3回)、クワドラプル(4回)のものもあるが、実際はRFフィルタで十分にイメージを落とすことが可能であるため、現在では非常に特殊である。ペンタプル(5回)はまだ現れていない。かつて、シングルよりもダブル、ダブルよりもトリプルの方が性能が良いと単純に評価された時代があったが、フィルタや半導体、設計技術が発達した
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では、このような評価は意味を持たない。2ndIFは、かつては455kHzが使われることが多かったが、最近は、PLLの基準発振器と2ndローカルの発振器を共用するために450kHzが使われる場合もある。また、2ndIFフィルタをIC内部のアクティブフィルタで構成する場合もあり、この場合はさらに低い周波数が使われる。
ダイレクト・コンバージョン‐局部発振器の周波数を受信周波数とほぼ同一にして、中間周波数を用いず可聴周波数を直接得る方式。古くは、単側波帯(SSB)、振幅変調による電信(CW)の受信に用いられるのみであったが、大きくて高価なIFフィルタを無くせるため、近年は携帯電話での採用が盛んである。
1980年代以降、業務用無線受信用途、アマチュア無線受信用途などに、局部発振器としてアナログ式発振回路ではなくPLLシンセサイザを用い、中間周波数(IF)を巧く設定することにより、長波から極超短波までを機械的な切り換え無しに受信する方式が主流となった。これをゼネラルカバレッジ(ゼネカバ)受信機、または、ワイドバンドレシーバという(ゼネカバは受信範囲が短波までの物に対して使われ、また戦前戦中は超短波以上の電磁波は確認されていなかったため同種のものが「
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」と呼ばれていた)。
ケンウッドのRZ-1、八重洲無線のFRG-965、スタンダード(日本マランツ)のAX700はSHARP製の海外向けCATV用チューナを転用している。信和通信機のSR001(受信周波数範囲:25〜1000MHz)は、局部発振周波数を約1〜2GHzにして1stIFをパーソナル無線の周波数付近に取り、パーソナル無線機の受信回路を転用している。この受信機は回路構成上は、長波から受信可能であったが、性能保証できないため、マスクしたとされる。
送信機(そうしんき)は情報を送り出す電気通信装置を意味する。電波を使った送信機の場合は、電波法で送信装置と呼ばれ、「無線通信の送信のための高周波エネルギーを発生する装置及びこれに付加する装置」(電波法施行規則 第二条三十六)と定義されている。信号の受け側は受信機である。英語ではTransmitter(トランスミッター)と呼ばれる。
無線送信機は高周波信号を発生させる回路、信号を所定の電力まで増大させる増幅回路、および情報を高周波信号に乗せる変調回路により主に構成される。
日本においては電波法とその各種関連規定によって、送信設備に使用する電波の周波数の偏差および幅、高調波強度等の電波の質が規定されている。出力の大きな送信機は火災、感電などの危険を伴うため、警報装置や電源回路などの保安上の規定も定められている。
変調信号の伝送に必要な高周波信号を発生させる装置として、水晶発振器、自励発振器等の発振回路、あるいはそれらを組み合わせたPLLシンセサイザ回路が主に使用される。
使用する電波の型式に応じて各種の変調回路が用いられる。信号を変調回路に通して搬送波の振幅または周波数、位相を変化させる回路である。以下にアナログ方式の送信機で主に使用されている各種の方式を述べる。デジタル方式については、デジタル変調を参照のこと。
送信機の最終増幅段には電力増幅回路が使用され、所定の送出電力を得る。振幅変調による被変調波を増幅する場合は、信号の直線性を損なう事が望ましくないため、特に直線増幅器(linear amplifier, リニアアンプ)が使用される。周波数変調等の場合は振幅が一定であるため、リニアアンプである必要は無く、電力効率が優先される。